管理職への昇進試験を現在受けていますが、先日研修を受けてきました。研修では管理職になるために必要な考え方であったり、部下との接し方について多くの実践研修を行いました。
研修は想像以上にハードで、インバスケット演習と呼ばれる、未処理案件を時間内に処理する演習であったり、部下の面談等多くの内容を行いました。
その研修における、インバスケット演習では、6~7割くらいしかできなかった上に、部下へ異動を説得する面接演習はボロボロでした。
管理職試験の合否はまだわかりませんが、部下への人事異動について、私自身が感じた、"もっとこうすれば良かった"と思った部分を書いていきたいと思います。
部下へ人事異動(技術→営業)の説得をする面談
私が研修で行った面談の演習は、技術で経験を積んだ中堅社員を営業へ異動させることを伝え、説得するとうい研修でした。
背景として、上司役の自分は部下の異動に反対していたが、技術部長と営業部長の推薦で、半ば強引に部下の異動が決まってしまったというものです。
部下はそのことは知らず、上司役の私に呼ばれたところから演習が始まります。
手元資料に部下の趣味や実績が分かる資料であったり、技術から営業へ過去に異動した人の情報が自分が把握している状態で始まります。
制限時間は10分で、どう説得するかというものです。
皆さんはどうアプローチしますか?
私がとった説得アプローチ / ダメな例
私が面談で実際行ったアプローチは、以下の通りです。
①アイスブレイク(部下の趣味の話)・・・3分ほど
②大事な話(異動のこと)
③ごねる部下の説得
以上の3つのフェーズで時間終了でした。
後でフィードバックを貰ったのですが、部下の気持ちに寄り添えていなかったとのことです。
何がいけないかったのかを解説していきます。
基本、話は平行線のままである / 説得を成功させる研修ではない
人事異動を告げた後、部下はゴネます。その部下の表情を見て、発する言葉に耳を傾ける必要があります。営業への不安を聞き出し、その不安を一緒に解決することが必要と言われました。
一方で私は、"営業でユーザーのニーズを汲み取る力を養い、将来の設計に活かすことが可能である"と先に自分の考えを押し付けていました。これでは、部下に寄り添えていないとのことです。
また、先に営業へ行った技術の人と仲が良く、一緒に飲みに行っているみたいですが、面談中に部下が、"先輩大変だと言っていましたよ。そして技術者として俺は終わった。と言ってました。"そのコメントに対し、自分は営業は大変だねと上辺だけの回答をしてしまいました。
これも良くありませんでした。
他の人の面談も拝見出来たので、見ていましたが、他の人はそこで、"技術者として終わったってどういう事だろう?"と聞いたり、"大変なんだ。私が聞いているよりもハードかもしれないので、営業部長に現場の労働環境確認を私が後でします。"と言ったりしており、みんな上手だなぁーと感じました。
つまり、事前情報に囚われず、部下の発する言葉から、情報を更に聞き出すということが大切だと感じました。
そして、寄り添ってもなお、部下が完全に納得することは無いと思います。少なくとも私の研修では、皆平行線のまま終わっています。
そのため、無理やり説得したりして部下の心を折ったりしたり、面談が上手く出来なかったと引きずる必要はないと思います。
事前情報は大抵嘘情報 / いかに部下の言葉に寄り添えるか
面談の際に、事前情報が書かれた紙を渡されますが、これが曲者です。何故ならば、大抵嘘だからです。
部下の面談の際に、部下の趣味の話を振っても"私は興味ないですね~"と言われてしまいます。ただ、質問を投げかけると、何かしら返っています。
私の場合は、音楽が趣味を書かれていたので話を振ったら、興味ないと言われ、話を続けると映画だ好きで良く見ているとの情報を聞き出せました。
趣味の話を聞き出して意味があるのかと思われると思いますが、いかに会話をスムーズにして、事前情報に惑わされずに進められるかが大切と思います。
事前情報と違ってもテンパらない様に注意しましょう。
最後に
管理職として求められることは、物事の決断をすることや、組織のマネジメントが直ぐに思いつくかもしれません。しかし、実際の管理職研修では、部下の人事異動の面談演習等で直接部下の言葉に耳を傾ける"傾聴スキル"も見られます。
私は今回の研修で傾聴力が低いといるフィードバックを貰っています。
皆さんがもし管理職試験を受ける際には、今回の私と同じ失敗をしない様に、参考にしていただければ幸いです。
私は、失敗したことをどう補うかをこれから考えていきます。
管理職試験の合格は厳しいかもしれません。
それでは以上です。
インバスケット演習についてはこちらを参考にどうぞ。