お金に振り回されないようにするためのマインドセット【サイコロジー・オブ・マネー】

私たちは何のためにお金を稼ぐのでしょうか?

この質問に対し、様々な答えがありそうですが、結局のところ"安心"を手に入れたいがため、お金を稼ぐのではないでしょうか。

家族を養うため、大切な人が病気になった時に良い医療を受けられる様になるため、そういった安心が欲しいためです。

そして大金を手にしたとしても、破産してしまう人がいます。それはなぜでしょうか?そういった、"お金"に関する心理を解説している本”サイコロジー・オブ・マネー”を紹介します。

本書で書かれている内容で、お金に関する行うべき行動を、私なりにまとめると以下の通りです。

本書で紹介されている"自制心を持ち、豊かであり続けることの方が重要"で難しいです。

私が今まで読んできたマネー系書籍の"私の財産告白"や"バビロンの大富豪"を科学的な面からアプローチし、解説されている本であり、とても参考になりましたので、是非読んでみてください。

自分の心をコントロールすることが何よりも重要

今の生活よりもより便利に豊かにし、他人よりに無意識に見栄を張った生活をすることは、多くの人が目指してしまいがちです。

例えば、まだ乗れる車を新車に買い替えたり、ブランド物の鞄や財布を買ったりすることが該当します。友達がブランドのカバンを購入したのをみて、自分も買いたくなってしまったりしたことが1度はあるのではないでしょうか?

しかし、よくよく思い返すと、かつて欲しいと思った物が現在では既に入っているのにも関わらず、また新しい物が欲しいと思っている(思わされている)のに気がつかないでしょうか?

そうです。自分の生活水準や欲しいものは周りの影響を受け、日々変化しており、次の豊かさを目指してしまいます。つまり、自分でどういった生活をしたいかをしっかり向き合えるかどうかが重要です。

そうでなければ、いつまでたっても手に入ることができない、理想的な豊かさの幻影に惑わされて破滅してしまいます。

どこを目指しているのか、何に満足しているのか、しっかり認識して、周りの影響に左右されることなく物事の判断が出来るような自制心を持てるようにすることで、蓄財は成功します。

本書では、お金の心理について主に書かれていますが、お金を貯めるためのヒントも散りばめられています。"足るを知る"はまさに、"私の財産告白"や"バビロンの大富豪"といった名著にもある内容で、本書でも登場します。

自制心を持つことによって、"豊かであり続ける"ことが可能になります。

目的の無い貯金は精神的な安定が得られる

本書を読んで一番印象に残っているのは、"目的の無い貯金"のススメです。

貯金は車や家を買ったりといった大きな買い物や、子供の将来のためといった、何かしらの目的があってするものと普通は考えてしまいます。

しかし、目的をもって貯金をするのは、将来が完全に予測可能であれば意味があるかもしれませんが、現実問題として、イレギュラーな事ばかりが起きます。

そういったイレギュラーに対処するために貯金が必要で、そのための目的の無い貯金です。

目的もなく貯蓄しておくことで、何か問題が発生したとしても、柔軟に対処することができ、その問題で破滅することが無くなります。

私も目的もなく貯金をしておりそこそこ貯金がたまっています。そして、精神的な安心感があると思った理由が、この目的の無い貯金ということが、本書で判明したためとても印象に残っています。

本書を読んでいない人は、"なんで目的もなく貯金するの?"というかもしれません。ただ、この本を読んで、実践した人は、違ったリアクションができる様になるのではないでしょうか?

私は、今後も当然"目的もなく貯金します"。

投資初心者のお金に対する教養としても良書

お金を得ることで、やりたいことが出来たり、理想とする生活が実現できます。そのため、別の角度からお金を見ると、"理想を手に入れる引換券の性質を持ちます。"

ただ、先ほどから書いた通り、自制心がないと、その欲望に際限がなく、破滅の道をたどってしまいます。

本書では、そういった心理の他に、お金を増やすことが出来た人の特徴や考え方が紹介されています。

ガソリンスタンドで働き続けた男性が、8億円の財産を築き上げたことが書かれており、そのアプローチは再現性の高いものです。まさに、長期的な視点をもち、自制心をしっかりもった人の結果だと思います。

時間を味方につけて、短期でお金持ちになろうとはしないこと。この単純なことを、着実に実施する事の重要性が、実例をもとに紹介されています。

SNSでお金持ちの人は良く見かけますが、本当に財を成している人は、どういった考えを持ち、行動していたのかを、先ずは知ることが大切です。

知った後に行動をして、未来への投資を淡々と行い、道を切り拓いていくことをした人が、今現在財を成していくのではないでしょうか?

最後に

今までマネー系書籍をいくつか読んできましたが、本書"サイコロジーオブマネー"は、そういった本の全体をまんべんなく学ぶことが出来、心理の動きまで解説しているため、とても参考になります。

将来に楽観できる様なメンタルは私自身ありません。

しかし、コツコツと行い、基盤を構築し強固にしていくことはできます。

未来を自分で切り拓いていくために、本書を読んで金融知識の基礎を固めてみてはいかがでしょうか?

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