アメリカの不動産に投資できるETF"IYR"を紹介します。
過去に、S&P500や高配当株ETFを紹介してきましたが、今回は不動産です。
これまでのETFと大きく異なる点が一つあります。
それは、経費率が高いことです。
2020/10/01時点での経費率が0.42%と、これまでの"VOO"や"HDV"といったETFと比べ高いです。
それでも、1%未満であることから、安いと言われれば安いですが、低いことにこしたことはありません。
【経費率が低いとなぜ良いか?】
経費率は、運用成績に関わらず投資をして資産を預けるとかかるためです。
要は、管理費を払っているようなものです。
長期で投資すると経費率はボディブローの様に効いてくるため、低い方が良いです。
自分の代わりに組み入れ銘柄を選定してくれるため、そのための費用と考えれば安いかもしれませんが、管理費が低い方が儲けたときの、純利益が大きくなります。
個人的には、0.5%は下回ってほしいと考えていますが、皆さんはどうでしょうか。
IYRの説明をするために、アメリカの不動産はどんな状況かを簡単に説明します。
【アメリカの不動産について】
アメリカの不動産は、時間経過と共に価値が増加していく性質があると言われています。
日本の場合は、時間経過と共に価値が低下していくため、理解しがたいかもしれません。
アメリカの不動産価格が上がる理由としては、
①人口増加国
②引っ越し回数が多い
③そもそも土地の売買が活発
④中古不動産が人気
⑤GAFAMを筆頭に経済成長中および世界経済を牽引
といった理由があります。
このような背景から、アメリカの不動産価値は上昇すると言われています。
それでは、IYRの紹介をしていきます。
IYRの概要
IYRの正式名称:iシェアーズ 米国不動産 ETF
運用会社:BlackRock
2020年10月1日時点
総経費:0.42%
構成銘柄数:82銘柄
5年トータルリターン:6.3%
直近配当利回り(税込み):2.4%
特徴としては、米国の不動産セクターの株式で構成される指数と同等の投資成果をあげることを目指しており、株式で不動産投資ができるETFです。
中身は不動産投資信託に対し分散投資しているものとなっています。
IYRの組み入れ/セクター割合
2020年10月1日時点の純資産総額に対する組み入れ割合上位10銘柄は以下の通りです。
同じく2020年10月1日時点のセクター割合は以下の通りです。
概要に触れた通り、不動産投資信託に分散投資しています。
従って、米国不動産全体に投資したいという方は、この"IYR"への投資を検討してみる価値はありそうです。
不動産の今後について考察
アメリカの不動産に関して言えば、人口増加国とGAFAMを筆頭に経済発展し続けていることから、不動産価格が今後も成長し続けそうな感じは受けます。
しかし、今年初めからの全世界一斉の混乱をきっかけに、リモートワークが推進され、オフィスで働く必要がなくなり、"働き方"が変わってきています。
実際、GoogleやFacebookは今年いっぱいは在宅勤務を実施しているそうです。
従って、オフィスは今後不透明感が強いのではないかと考えています。
一方で、在宅勤務が推進されていくと、仕事ができる環境を自宅でも必要とされるため、住宅の需要(少し広い家)が高まるのではないかと考察できます。
"不動産"一つとっても、どちらかが価値が下がると、他が上がるといったことが考えられ、このような分散投資のさせ方もあることがわかります。
今後も、米国全体の不動産価値が上がると思う方は、"IYR"をご自身でより調べてみてください。
なぜETF(株)で不動産投資なのか?
不動産投資と聞くと、建物を購入しその建物を貸し出すことにより、"賃貸収入を得る"ことを考える方が多いと思います。
現物での不動産投資のメリットとしては、家賃収入と建物という資産を得ることに加え、全て自分が管理すると、利益が全て自分だけになり、利回りがとても高くなることがあげられます。
その一方で、この投資方法の場合は、建物の管理をする必要があるため手間が生じてしまう点と、どの建物を立てるか、どこの立地が良いかを自分で考えてなければならないといったデメリットが生じてしまいます。
従って、不動産に投資をしたい方で、不動産投資のメリットをある程度教授しつつ、デメリットを回避していきたいという方は、株を通じた不動産投資がお勧めと考えられます。
他の投資先は何かないか?
米国投資をしたいけど、どのような投資先があるかわからないといった方は、過去にオススメ米国ETFをまとめて紹介しています。
こちらを参照してください。
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