なぜ簿記を学ぼうと思ったのか / 簿記学習の意義と役目

私が簿記学習を勧める理由を書いていきます。

簿記って何? ~なぜ必要なのか~

会社経営をする上で、財務諸表を作成する必要があります。
この財務諸表と呼ばれるものを見ると、この会社がどれくらいお金を持っているか、儲かっているか、はたまた借金があるのかがわかります。

普段の私たちの生活に置き換えると、よく例えられるものとして健康診断書が挙げられます。
自分は今健康でしょうか、それとも病気なのでしょうか。

この問いに対し、自身の健康は健康診断書を見れば、科学的に現在健康かどうか判断できますよね?

財務諸表の重要性

会計の分野での"財務諸表"は、医学分野でいうところの健康診断書にあたります。

この例を引用すると、

つまり、財務諸表をみれば、会社の経営状態が分かるということです。

※財務諸表・・・貸借対照表と損益計算書等のことを示す。
 貸借対照表は、会社創業から現在までの財務状況を示す。
 損益計算書は、一年間の財務状況を示す。
よくニュースになる今年の決算は~とか、今期の営業利益は~ とかです。

財務諸表ですが、どのように作成されるのでしょうか。
ここまで読んで頂けた方は、察しているかもしれませんが、財務諸表の作成をする上で、簿記を用いて財務諸表を作成します。

その際、みんな同じルールで財務状況を記録すれば、現在の経営状態が公平にわかりますよね。この役割を果たしているのが簿記であり、その存在理由という事です。

そして簿記では、会社視点でお金の出入りを帳簿(記録)していきます。
給料を考えると、会社の立場からみると給料を支払う立場であるため、お金が減りますが、人の立場から見ると、給料をもらう立場であるため、お金が増えます。

この例の様に、簿記では、人と会社は明確に区別されており、会社視点でお金のやり取りを帳簿していることを理解しておきましょう。

公認会計士って何?(簿記を極めた人)

簿記を学習していった先に、"公認会計士"と呼ばれる国家資格があります。

これは先程の例で例えると、健康診断書を作成するためには医師がいるように、財務諸表の信頼性を証明することが出来るのが、公認会計士と呼ばれるものです。

簡単に言えば、公認会計士にチェックされていない財務諸表は信頼性がないと言えます※1。
お金の専門家ですね。

※1 参考URL : 日本公認会計士協会 https://jicpa.or.jp/cpainfo/introduction/about/work/

会計期間 (簿記のルール)

簿記により1年毎に会社の財務状況を明らかにする必要があります。この1年間の事を会計期間と呼びますが、一般的に4月1日から3月31日の事を示します。

そして、会計期間の最初(4月1日)の事を期首、最後(3月31日)の事を期末と呼びます。また、4月1日~3月31日までの事を期中と呼びます。この言葉は覚えておかないといけません。

なぜ簿記を学ぼうと思ったのか

簿記を学ぶきっかけは、人それぞれだと思います。私が簿記を学び始めたきかっけは、大きく分けて2つあります。
①投資先を自分で判断したかったから
②家計簿をグレードアップしたかったから

①の投資は日本の金融リテラシーが低いことと、老後2000万円問題が昨年取り上げられ、どうすれば自分がこの問題に対処できるかを考えた結果、投資をするのが一つの解決方法であると思ったからです。

2019年の10月くらいだったと思いますが、"両学長"という方の動画を偶然Youtubeでみて、お金の勉強をし始めました。

この投資に関する興味を更に深め、企業の財務諸表を自分で理解できるようにするために、簿記を学習が必要であると判断しました。

そして、年齢を重ねる前に、働かなくてもある程度自分のキャッシュを潤してくれる所得源として機能できるものを確保することが重要と考え、株式を中心とした投資をしました。投資は今も淡々とインデックス投資をベースに続けています。

②の家計簿は、社会人となった際に自分の収支を把握することが大人となった自分には必要だと考え、帳簿し続けていました。
そして、社会人として働き続けているうちに、収入から数多くの税金が引かれている事を実感し、どのように税金を帳簿すれば良いか迷いました。

また、クレジット払いとすると割引となり、クレジットを使用していくことは節約に有用であると判断しました。この2点から、どのように税金の支払いとクレジット払いを帳簿するのが良いかを知るために簿記を学ぼうと思いました。

簿記学習をあなたに勧める理由

簿記学習を相手の立場なって勧めるとするならば、以下の点が得られることです。

簿記をするメリット

①ビジネスで財務諸表等といった会社規模でのお金の話が分かるようになる。
②家計簿に反映することが出来る。または、家計簿をつけるきっかけとなる。※1
③お金に関する法律・仕組みの学習(FP等)をする際、相乗効果が期待できる。
④投資判断を自分で考える土台となる。
⑤確定申告で青色申告をする際に、自分で経費等の計算をする手助けとなる。
⑥日々のお金のニュースを自分で考えたり、調べる素養が養われる。

以上の6点が挙げられます。どれか自分も当てはまり改善したい項目があるのであれば、簿記学習をお勧めます。

何かをするにも基準を自分の中に設ける必要があると私は考えます。その基準に"簿記"の知識・仕組みは非常に有用と思います。

※1:家計簿は単式簿記のため、簿記を十分に活用することはできませんが、お金の帳簿の仕組みを知った上で、自分の収支をどのように記帳するかを考え、実行する手助けになります。

現在の状況(簿記を活かせているか)

コロナで相場が荒れている現在でも、大きなストレスもなく淡々と投資出来ています。それができているのは以下の2点によるものだと推察します。
投資先の財務状況が分かった状態で投資をしている
家計簿で日々の収支を可視化し、投資余力図りを余裕を持って実行している

投資をする上で、なんとなく有名な企業だから大丈夫でしょ?といった判断が簿記の知識のおかげで減りました。投資をする際に、自分で財務諸表をみて、ここなら問題なさそうだと判断し、投資できる様になった点が大きいです。

更に、周りの意見に流されなくなり、ストレスが学習が進むにつれて減ってきました。

そして、家計簿では各税金を科目別に記帳し、クレジット払いは補助簿を作成することによって管理する様になりました。クレジット払いの敵は、支払いが後回しになることと、現金(現物)を購入時に渡さないため支払っている実感が持てないことです※2。

補助簿と家計簿を組み合わせることによって、お金を支払いをオンタイムで管理できる様にし、過度な支出を予防することが出来ました。

2022年時点では、補助簿の運用を休止し、クレジット払いしたものをすぐに家計簿に記入することで、しっかり購入した日に費用計上することで、支出の抑制を図っています。

2年前は補助簿が有用と考えていましたが、少しばかり補助簿の作成は手間であるため、家計簿にて一元管理できる様にして管理しています。

※2 参考文献:「193の心理研究でわかったお金に支配されない13の真実」 クラウディア・ハモンド著 p58~参照

学習中に見て励みにしていたもの

簿記の学習をしている最中に、Youtubeの"両学長"の動画をみて金融リテラシーを高めることは重要であることを自分の頭に叩き込んでいました。

この動画をみて簿記を始めたわけではないですが、今見てもなぜ簿記を学習するかがボヤっとしている方にとって、クリアにしてくれる良い動画だと判断し、添付します。

因みに、このブログを始めたきっかけは両学長の動画の影響です。

今年も半分終わってしまいましたが、簿記を始める方向けに参考にして頂きたい動画を添付します。どちらも両学長の動画です。

最後に

お金は一生自分の人生と密接に関わっていくものです。

このことに対し、受け身で情報を得るのではなく、自分で得た情報を精査できる様になる解決方法の一つとして、簿記の知識は役に立つと思います。

簿記3級なら細かな内容まで掘り下げないため、そこまで難しくありません。まずは知らないと何も始りません。

是非行動に移し、それぞれのタイミングで簿記の学習をして、未来の自分の人生に投資をしてみませんか。
投資の神様(ウォーレンバフェット氏)の言葉を借りると、"一番の投資先は自分自身です。"

本記事は2020年6月21日にver1を投稿。※今後加筆する可能性があるため履歴を残します。
本記事は2020年12月23日にver2を投稿。
本記事は2021年1月11日にver2.1を投稿。(微修正)
本記事は2022年8月12日にver2.2を投稿。(微修正)
本記事は2023年3月19日にver2.3を投稿。(微修正)

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