次の各取引を仕訳しなさい。尚、勘定科目は次の中から最も適当なものを選び解答すること。
現金 普通預金 当座預金 売掛金 買掛金 貸付金
借入金 役員貸付金 役員借入金 受取利息 支払利息
(1)P社はQ社に¥500,000を貸付け、利息¥5,000を差し引いた残額について現金でQ社に渡した。
(2)P社はR社に対し、現金¥1,000,000を期間6か月、年利4%で貸し付けた。
(3)P社は銀行から¥5,000,000を借り入れた。尚、利息¥10,000を差し引かれた手取り金を普通預金へ振り込んだ。
(4)上記(2)の貸付金の満期日となった。利息と共に現金で受け取った。尚、利息は月割り計算で行う。
(5)P社は当社役員のA氏に資金を貸し付ける目的で現金¥3,000,000を渡した。但し、その重要性を考慮し、貸付金勘定ではなく、役員貸付けであることを明示する勘定を用いること。尚、利息は受取時に計上し、年率1%で利息と共に受け取る。
解答
番号 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | |
---|---|---|---|---|---|
(1) | 貸付金 | 500,000 | 現金 受取利息 | 495,000 5,000 | |
(2) | 貸付金 | 1,000,000 | 現金 | 1,000,000 | |
(3) | 普通預金 支払利息 | 4,990,000 10,000 | 借入金 | 5,000,000 | |
(4) | 現金 | 1,020,000 | 貸付金 受取利息 | 1,000,000 20,000 | |
(5) | 役員貸付金 | 3,000,000 | 現金 | 3,000,000 |
解説
(1)の仕訳について
貸し付けた額を貸付金¥500,000で借方に仕訳を行います。問題文より、渡した金額は利息を差し引いた分であるため、¥5,000を引いた分の現金を減らします。
収益の発生は貸方、資産(現金)の減少も貸方に仕訳します。
(2)の仕訳について
まだ利息については発生しいないため、貸付金と現金のみの仕訳です。
(3)の仕訳について
お金を借り入れたため、借入金勘定で仕訳を行います。借入時点で利息を計上するため、今回は利息を払う立場であるため、支払利息として利息を認識して仕訳します。
(4)の仕訳について
(2)の貸付金の満期日となったため、貸しつけた元金を貸方に仕訳します。利息計算は月割りで、年率4%の6か月で月割り計算であることから、
1,000,000×4%×6/12 = 20,000
となります。これを受取利息として仕訳をします。
(5)の仕訳について
問題文に役員貸付けであることが明記されているため、役員貸付金勘定で仕訳します。
貸付金・借入金についての簡易解説
金銭の貸借を行った場合の勘定科目は、貸す側は貸付金として仕訳を行い、借りる側は借入金として仕訳を行います。また、貸付金でもう一つおさえておきたいことは、会社役員から金銭の貸借を行う場合の会計処理は、頭文字に役員を付けて、会社が貸す時は、役員貸付金勘定として仕訳を行い、会社が借りる場合は役員借入金勘定として仕訳を行います。
テキストベースで復習したい方は、以下の記事を参考にしてください。