次の各取引を仕訳しなさい。尚、勘定科目は次の中から最も適当なものを選び解答すること。
現金 当座預金 未収入金 未払金 備品 建物 車両運搬具
備品減価償却累計額 建物減価償却累計額 車両運搬具減価償却累計額
固定資産売却益 固定資産売却損 減価償却費
(1)車両運搬具(取得原価¥5,000,000、減価償却累計額¥2,000,000)を¥2,500,000で期首に売却し、代金は小切手で受け取った。
(2)備品(取得原価¥600,000、減価償却累計額¥400,000)を¥100,000で期首に売却し、代金は現金で受け取った。
(3)建物(取得原価¥10,000,000、減価償却累計額¥5,000,000)を¥6,000,000で期首に売却し、代金は月末に受け取ることにした。
解答
番号 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | |
---|---|---|---|---|---|
(1) | 現金 固定資産売却損 車両運搬具 減価償却累計額 | 2,500,000 500,000 2,000,000 | 車両運搬具 | 5,000,000 | |
(2) | 現金 固定資産売却損 備品減価償却累計額 | 100,000 100,000 400,000 | 備品 | 600,000 | |
(3) | 現金 建物減価償却累計額 | 6,000,000 5,000,000 | 建物 固定資産売却益 | 10,000,000 1,000,000 |
解説
固定資産売却する際、売却価額と売却時の帳簿価額の差によって損が生じる場合は、固定資産売却損を計上し、利益が生じる場合は、固定資産売却益の勘定科目で会計処理を行います。
固定資産売却について簡易解説
取得した車両や建物といった有形の固定資産を、減価償却し終わる前に売却する場合はどのような会計処理となるのか。今回の仕訳問題では、固定資産の売却に焦点を当てた問題でした。
有形固定資産を売却する場合、取得した原価からこれまでの減価償却累計額を差し引いて帳簿価額を求めます。ここで重要なことは、帳簿価額で相手は買ってくれず、損失や場合によっては価値が上がり利益がでることがあるということです。
つまり、20年の耐用年数である建物を1000万円で2年前に購入し、ちょうど2年たった今日この建物を売ろうとした時、帳簿価額は減価償却累計額を差し引いて900万円となりますが、地域周辺に新しく路線ができ、この地域にある建物の価値が上がり、相手が1500万円で購入した場合、600万円の売却益となります。
実際にこのような上手い話は稀だとは思いますが、このような帳簿価額とのずれによって生じる金額も考慮して固定資産売却の会計処理をする必要があります。
テキストベースで復習したい方は、以下の記事を参考にしてください。