前回、高配当株式ETFとしてSPYDについて書きましたが、その中で触れている"HDV"と呼ばれるETFについて今回解説していきたいと思います。
高配当株式ETFであるHDVの特徴を簡単にいうと、"高財務企業+高配当利回り"で構成されている点です。高財務企業へ投資しているため、すぐさま倒産してしまう企業はほとんどないと考えてよいでしょう。
高配当で高財務となると、老舗企業が多いです。
高配当である理由は、株主から集めたお金で儲けはしたけど、新規事業であったり、新たな設備投資をする必要がないため、株主に還元するからです。
事業自体は儲かっているため、財務も良好な傾向となります。
以上、余談でした。
HDVの概要
HDVの基本情報について解説していきます
HDVの正式名称(商品名) | iシェアーズ・コア 米国高配当株ETF |
運用会社 | BlackRock(ブラックロック) |
純資産額 | 約114億$ (約1.6兆円 1$=140円) |
総経費 | 0.08% |
構成銘柄数 | 75銘柄 |
直近配当利回り | 4.95%(税込) ※2022年10月25日bloomberg参照 |
設定日 | 2011年3月31日 |
S&P500 の指数銘柄のうち、財務状態が健全で、有名・優良企業かつ高配当利回りの75銘柄に投資しているETF。ヘルスケアとエネルギーセクターが多め。
特徴としては、銘柄の組み換え頻度が多く、年に4回組み換えられます。
従って、今の時代に合っていないダメな銘柄を素早く外すことで、銘柄が75と少ない中でも安定したETFを実現させようとしているのではないかと思います。
組み入れ銘柄(TOP5)
HDVに組み入れられている銘柄の上位5つを紹介します。
銘柄名 | ETFの構成比率 |
---|---|
エクソンモービル | 約10.26% |
シェプロン | 約7.62% |
アゥヴィ | 約6.44% |
ベライゾン・コミュニケーションズ | 約6.07% |
メルク・アンド・カンパニー | 約4.68% |
エクソンモービルとシェプロンはエネルギー関連の銘柄です。
この2銘柄で18%程を占めています。
HDVの投資先の業種(セクター)割合
HDVの投資先の業種(セクター)割合は以下の通りです。
業種(セクター) | 構成比率 |
---|---|
エネルギー | 約28.24% |
ヘルスケア | 約21.20% |
情報技術 | 約11.76% |
生活必需品 | 約10.60% |
公益事業 | 約7.44% |
金融 | 約7.01% |
通信 | 約6.20% |
資本財・サービス | 約5.09% |
一般消費財・サービス | 約1.43% |
素材 | 約0.65% |
概要で述べた通り、ヘルスケアとエネルギーセクターが多いです。
景気に左右されやすいと言われている金融のセクターが大きくないことが、個人的には良い点だと感じています。
高配当投資のETFならHDVは一度は検討の価値有
私見ですが、HDVはアメリカの有名企業(AT&T, JOHNSON&JOHNSON, COCA-COLA)など、成熟産業や大きな成長はあまり期待できない銘柄が多いと思います。
それは、冒頭で説明したように高配当+高財務のETFである以上しょうがないかもしれません。
ただ、毎日の生活を少しずつ豊かにする、キャッシュを潤してくれる高配当投資をする方であれば、前回紹介したSPYDよりも安全に投資ができる可能性があると思います。
自分で高配当+高財務企業を探して、ポートフォリオを作成する方法もありますが、正直毎日株価をみているのは面倒臭いし、時間を多く消費してしまいます。
従って、HDVに投資して、ブラックロックに任せてしまうのも手ではないでしょうか。
もしダメな銘柄が出たら、4か月に1度のペースで銘柄を組み換えもらえますから、楽です。
しかも、維持費は0.08%であるため、ほとんどかかりません。
投資は自己責任です。
言われるままに投資していると、いずれ大きく損してしまう可能性が高まります。
皆さんは、なぜ投資するのでしょうか。
そこを明確化してから投資をすると、自分を見失うことなく、資産を運用することができると思います。
私が実践していることを過去の記事で書いているので、良かったら参考にしてみてください。
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