米国高配当株式ETFにおいて、恐らく一番有名かもしれない"VYM"について紹介したいと思います。
VYMは他の高配当株式ETFの"HDV"や"SPYD"と比べて、構成銘柄の数が多いことが特徴として挙げられます。各高配当ETFの構成銘柄数を比較すると、
となっており、組み入れ数に限定してみると、VYMは多くの構成銘柄があり、分散されているETFと言えそうです。
しかし、"構成銘柄が多い=セクター割合が均等"といったわけではありませんのでご注意下さい。
後で、セクター割合等のデータも記述します。
多くの人から支持されているETFです。
VYMの概要
VYMの基本情報について解説していきます
VYMの正式名称(商品名) | バンガード・米国高配当株式ETF |
運用会社 | Vanguard(バンガード) ※2 |
純資産額 | 約478億$ (約7兆円 1$=140円) |
総経費 | 0.06% |
構成銘柄数 | 407 |
直近配当利回り | 2.87%(税込) ※2022年10月29日bloomberg参照 |
設定日 | 2006年11月16日 |
特徴
FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスのパフォーマンスを完全法を用いてパッシブ運用している点。
要は、上記FTSEのインデックスファンドだということです。
そして、組み入れ銘柄他の高配当株式ETFよりも多い割に、配当利回りは3%前後あります。
個人的な感想としては、そこそこ配当金出ているなと思った次第です。
このVYMができたのは2006年であり、リーマンショックを経験しているETFです。
そして、経費率も非常に低いため、長期投資に向いているETFと考えられます。
そして、純資産総額が日本円で約7兆円あることから、投資家からの信頼が集まっているETFと言えるのではないでしょうか。
組み入れ銘柄(TOP5)
2022年10月29日時点のVYMに組み入れられている銘柄の上位5つを紹介します。
銘柄名 | ETFの構成比率 |
---|---|
ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) | 3.45% |
エクソンモービル | 2.92% |
JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | 2.44% |
プロクター・アンド・ギャンブル(P&G) | 2.42% |
ホームデポ | 2.29% |
セクター割合
2022年10月29日時点のVYMの投資先の業種(セクター)割合は以下の通りです。
業種(セクター) | 構成比率 |
---|---|
金融 | 19.90% |
ヘルスケア | 15.30% |
消費財 | 13.10% |
資本財 | 10.00% |
エネルギー | 10.00% |
消費サービス | 8.80% |
公益 | 8.40% |
テクノロジー | 6.10% |
電気通信 | 4.70% |
素材 | 3.70% |
個人的な感想としては、金融のセクターが多いため、景気動向に左右されやすいETFなのではないかと感じています。
ただ、VYMは確かに金融の割合が高いものの、様々なセクターに分散されているETFであることが見られると思います。
つまり、他のセクターがダメでも、他が伸びれば補完できる様なETFと考えられます。
高配当株式ETFへの投資
米国の高配当株式ETFは他にもあり、どこに投資するれば良いのか悩む方も多いのではないでしょうか。
一般的に配当利回り順に"VYM"と"HDV"と"SPYD"順に並べると、
SPYD > HDV > VYM
と言われています。それを聞くとSPYDのみに投資しようという方がいますが、2020年の経済的に不安定な状況で大きく価格を下げたのはSPYDです。
そういった状況を鑑みて、ETF自体の金額も考慮して評価すると、個人的には
VYM ≒ HDV > SPYD
になるのではないかと考えています。
投資先のETFをVYMにするかHDVにするかは好みの問題だと思います。
組み入れ銘柄が多い方が安定すると考える人はVYM、高財務企業の方が安定すると考える人はHDVといった感じでしょうか。
もちろん将来のことは誰にも分りません。
自身で金融の知識を身に着け、行動し経験を蓄積していくことでしか、健全な運用はできないのではないでしょうか。
過去にHDVとSPYDについても紹介していますので、こちらをどうぞ。
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