今回紹介するETFは、株式と債券から離れて、現物資産であるゴールドに投資できるものです。
ETF自体は株式ですが、ETFの特徴は指数の連動を目指すものです。
つまりこの"GLD"は、ゴールド価格に連動するように設計されたETFとなります。
Contents
ゴールドに投資する意義ってあるの?
有事の"金"という言葉がありますが、なぜゴールドに投資するのでしょうか。
これについて、簡単に解説します。
結論から言うと、希少なものには価値がある。これにつきます。
私たちが普段使用している貨幣は、国が価値を保証しているため、現在の1万円の価値があります。
しかし、政治や経済状態が不安定になると、国が発行している貨幣の価値が減ってしまい、例えば、リンゴを1つ買うために100万円を払わなければならない状態になります。
※ハイパーインフレ状態
これに対し、金は埋蔵量が決められているといった希少性と世界共通でゴールドの価値を認識しているため、貨幣に代わる通貨として"現物資産ゴールド"となるのです。
つまり、国が不安定な状態でも、他の国の人から見ると、金の価値は変わらないので、"無国籍通貨"とも呼ばれたりするそうです。
また、金は太古の昔からあり、長期の時間経過に耐えうる点も現物資産として保存に適していると言えます。
GLDの概要
GLDの基本情報について解説していきます
GLDの正式名称(商品名) | SPDR・ゴールド・シェア |
運用会社 | ステート・ストリート |
純資産額 | 約495.1億$ (約6.9兆円 1$=140円) |
総経費 | 0.40% |
直近配当利回り | なし ※2022年10月26日bloomberg参照 |
設定日 | 2004年11月18日 |
配当金がないため、キャピタルゲインを狙う投資となります。
個人的には、総経費率が0.4%である点が少し気になります。
他の優良ETFであるVTIやVTと比べると少々高いです。
GLDのメリット/デメリットは?
メリット) 少額資産で金へ投資できる
ETFで購入でき、1株当たり、2022年10月下旬頃は、154$で購入できます。
金への投資をお手軽にできる点がメリットとしてあります。
メリット) 金を保有することなく金への投資ができる
現物資産の"金"をGLDで投資する場合、金を実際に購入することなく、投資できます。
そのため現物だと、盗難や窃盗のリスク損失があったり、管理に手間がかかりますが、その点は無いに等しいくらいになっていると考えられます。
そういったデメリットが、経費率の高さにもなっているということでしょうか。
デメリット) 配当金がない
GLDは配当金がありません。
そのため、配当金再投資や、配当金目当てで投資はできません。
両方ある) ドルと逆相関になるといわれている
"有事の金"というだけあって、不安定な経済状況で値上がりしやすいといった特徴があります。
金の価格はドルを基準にして設定されているため、ドル建てで金に投資すると、ドル安となった際に、金価格が上昇するため、ドル建ての米国投資と逆相関があると言われています。
補足 ) ドル安の局面は、基本的に米国ドルが売られている局面であるため、米国の経済状況が悪いとされている。
2020.12.28時点でのゴールドへ投資する価値は?
ゴールドの価値を判断する上で、現在の世界の貨幣が同様な状況であるかを把握する必要があります。今現在は、世界中が紙幣を刷って、給付等としており、各国借金まみれになっている状況です。
貨幣を沢山刷っているということは、その分貨幣の価値が目減りしていくことが予想されます。
つまり、日本円で言えば1万円の価値が下がり、今1万円で買えるものが、将来買えなくなる可能があるということです。
そういった状況であるため、現物資産へ投資する価値は十分あると考えられます。
但し、世界各国が紙幣を刷って、お金の価値が低下すると考えている人は世界中にいて、GLDの価額は、ここ5年で最高額となっています。
つまり、いくらゴールドへの投資が有効な時期と考えられても、高値掴みの可能性も捨てきれないため、自身のポートフォリオに少し組み入れるくらいが、私自身良いのではないかと考えています。
ゴールドへ全額投資は、リスクがあまりにも高いと私は判断します。
理由は、ゴールド自体価値を見出すものではなく、先ほど説明したように、他がダメで相対的に価値が上がるものと考えるためです。
長期投資では株式投資
長期投資を行いたい方は、株式投資が一番良いとされています。
もちろん、不況の際は激しく価額が変動し、大きく値を下げることがありますが、長期的にみると右肩上がりです。※1
過去に、S&P500や債券に投資できる米国ETFを紹介していますので、良かったらこちらをどうぞ。
金への投資は、不況時に価格が上がる可能性があるため、自身のポートフォリオに少し混ぜておくと良いという認識です。
因みに私は金への投資はしていません。債券と株式です。
今後は不動産も組み入れようとはしていますが、今は2つのみです。
※1 株式投資:長期投資で成功するための完全ガイド ジェレミー・シーゲル著 参照
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